DiscGenics、医薬品医療機器総合機構(PDMA)に承認の承認を受け、日本で椎間板変性の再生医療法の治験へ。

2018年12月11日

ユタ州ソルトレイク市ー2018年12月11日ー椎間板変性による腰痛を和らげ機能を回復させる細胞治療法を開発するバイオテクノロジー会社のディスクジェニックス(株)は本日、他家椎間板由来細胞治療のIDCT(椎間板細胞治療用注入剤)の治験届出が日本の医薬品医療機器総合機構(PDMA)に承認されたと発表した。

IDCTは変形性椎間板疾患対象の手術を必要としない既成的な細胞治療法で、この届出承認で日本での臨床試験が可能となる。

ディスクジェニックス社は2019年の上半期にも激痛を伴う変形性椎間板疾患を患う38名日本人患者を対象に、施設共同にシャム対照(擬似的処置)の二重盲検比較試験を実施する計画だ。


治験責任医師を務める東海大学外科学系整形外科学の酒井大輔准教授は「IDCTの治験に携わることができ、るのは大変喜ばしいです。」とコメントしている。「 以前にもヒト由来のディスコジェニック細胞をイヌモデルで検証した前臨床試験にも参加させていただきました。その際は椎間板変性の進行を止めながら組織自体の再生を促すという、満足な効果を拝見しました。今回ヒトへの投与で同様の結果が見受けられると、腰痛の痛みと腰の機能の回復に期待が持てます。椎間板変性は腰痛の大きな原因のひとつですから。」

ディスコジェニック細胞はドナー(大人)から採取した椎間板細胞を加工したユニークな前駆細胞で、IDCTの原材料である。酒井准教授が携わったイヌモデルを使ったディスコジェニック細胞の結果は脊椎疾患の分野におけるリーディング・ジャーナル、脊椎(Spine)に掲載されている。

椎間板変性は慢性及び進行的に椎間板組織が炎症を起こし、傷んでくる状態を言い、痛みを伴います。
患者数は約百万人で、その内、手術を必要とす日本人患者は毎年約20万人いると予想されている。現段階の治療法は主にリハビリ、オピオイド類を含む鎮痛剤を使った痛みの軽減、などが早期段階では行われるケースが多い。病状が進行すると、手術で傷んだ椎間板を取り除いた患部の背骨の固定や移植が必要になる。しかし、これら外科治療は成功率が低く、術後に患部とは別の場所で変性を引き起こすこともある。

ディスクジェニックスは治験方法や安全性に関する日本のPMDAの審査基準をみたすため、現地のアドバイザーと協力している。旧薬事法を改正した医薬品医療機器等法により再生医療開発が加速化した日本でのIDCT承認を目指す。

「PMDAから日本でIDCTの臨床試験を行うゴーサインもらえたおは素晴らしいことです。」フラッグ・フラナガン社長兼会長は言う。「椎間板変性は障害性の高い疾患です。そんな病気に苦しむ多くの患者様にIDCTは革命的な治療法であるだけでなく、根治にもつながりえるのです。そして注目すべきは日本が世界第三の健康業界だということです。つまり、治らない腰痛で悩む多くの人にディスクジェニックスが役にたつ扉が開いたのです。」

ディスクジェニックス社は現在アメリカでも変形性椎間板疾患(症状有り)患者を対象に施設共同に溶媒及びプラセボ対照の無作為化した二重盲検比較試験を行っています。この試験はFDA(米国食品医薬品局)の研究用新薬(investigational new drug: IND)として承認されており、承認されると生物学的治療薬 (therapeutics biologics application: BLA)のもと、生物学的薬物として規制基準をもうける。

ディスクジェニックス社について

ディスクジェニックスは椎間板変性による腰痛を和らげ機能を回復させる細胞治療法を開発するバイオテクノロジー会社。腰痛に悩む何百万人にものぼる中、椎間板由来細胞の再生力を利用することで治療の選択肢を広げようとしている。ディスクジェニックス社初の医薬品候補である椎間板細胞治療用注入剤(Injectable Discogenic Cell Therapy: IDCT)は他家椎間板由来の加工細胞(ディスコジェニック細胞)を椎間板変性症の治療に応用した手術を必要としない細胞治療。